2010年12月30日木曜日

徹底抗戦を

現在、株価が低迷しているスクエアエニックスは、東京国際アニメフェア2011への参加を決めていたらしいのですが、営業最終日でのゲーム規制話に大慌ての様です。情報の確認もとれないと言う事で、出展そのものを再検討するかもしれません。もっとも、同社の参加は角川書店等の離反後と言う話もありますので、出展企業の中でもかなり名の通った企業の一社だったはずです。「やっぱ、やめた」とかいう事態になったら、それこそ目玉の企業が皆無になります。なにしろ、ピカチュウを始めとしたポケモンの権利を持っているのがメディアファクトリーなので、子供向けアニメの主力がTAF2011不参加と言う事になりますから、日本を代表するアニメのほとんどがTAF2011に参加しない事になってますから。個人的にはキャンセルしていただいて、アニメコンテンツエキスポに参加してほしいものだと。少なくとも、東京都が主催あるいは共催する様な各種のイベントに於いては、アニメ/コミック/ゲームの各業界の協力は得られなくなるでしょうね。
前にも書きましたが、アニメ/マンガ等の企業/業界団体のかなりの数が徹底抗戦体制に入っている様ですし、これでゲーム業界も徹底抗戦のスタイルに入るでしょう。どんなゲームであっても、某かの理由をつけて規制される可能性がある訳で、そんな中では何も出来なくなりますからね。
しかし、2ちゃんにも大量の中の人がカキコしてますねぇ。バレバレになっているのがわからんのでしょうか?

2010年12月29日水曜日

実は何も考えてないの?

都の連中って、実は何も考えてないんじゃないかと思う今日この頃。先頃、ゲームについても出版と同じ様な規制がかかる事が発表された訳ですが、こんな事をしたら、開催が絶望視されている東京国際アニメフェア2011にかろうじて開催委員として残っているバンダイナムコゲームスとコナミデジタルエンターテインメントの2社がへそを曲げるのが眼に見えている訳で、この2社を始めとしたゲーム関連の出展がなくなるのは火を見るよりも明らかです。多分、両社共に大慌てで対応を協議しているのではないかと。彼らを怒らせて、東京国際アニメフェア2011の開催を止める事が、都側のやりたい事なのかと思ったりしますけど。事務局担当の日本動画協会が見積もった2/3程度に減少と言うのは、こうなってしまうと控えめな数字になる可能性が高いです。そりゃそうでしょう、自主規制してレーティングとゾーニングを行なってきた訳ですから、今更言われる様な事ではないと言うのはあります。このようなでたらめな運用がなされる事を一番恐れていた訳ですが、それが現実になると、これはもう笑うしかないです。
その都から、我々の世代には馴染み深い川崎のぼる先生に、TAF2011で偉業を讃える賞を出そうとしたらしいのですが、その川崎先生は日本漫画協会理事の里中満智子先生に相談。里中先生は「最終的には個人の判断」としながら、現在の青少年健全育成条例修正案の件を説明したのだそうです。結果、川崎先生は受賞を辞退。都からは「別の日でも」と説得があったらしいのですが、川崎先生はこれを断ったそうです。ここでも都のメンツは丸つぶれ。ただ、情報元が「秋田書店の赤い核実験場」とまで呼ばれるチャンピオンREDの編集と言うのが、ちょっと胡散臭さを伴ってますが。川崎先生絡みで言えば、先日、前橋市の児童相談所の玄関先に、タイガーマスクの本名である「伊達直人」の名前で贈られたランドセル。噂では30代半ばの男性が購入したらしいとの事ですが、伊達直人の名前を使うところがマニアックで、すばらしい事だと思います。現代のリアル「伊達直人」と思います。
本日、コミケ会場で某ゲームプロデューサにお会いして話を伺ったんですが、いくつかの漫画/アニメ関連の団体は徹底抗戦の構えにはいりつつある様です。来年早々にもかなり大きな動きがあるかも知れません。

ゲーム業界は腹いせで規制されるのか?

青少年健全育成条例修正案により、本来の目的とは全く違う業界であったゲームについても同じ規制がかけられると打ち出しています。CERO等による自主規制を行なっているゲーム業界に対しても公権力が介入すると言う事になり、当初言っていた「出版云々」とは全く違う姿勢を示しています。やっぱり、公権力による介入を前提として、まずは出版、次はゲームと行っている感があります。東京国際アニメフェアの開催がっ絶望視されている中、アニメコンテンツエキスポが幕張メッセで開催されると言う発表もあり、まさか腹いせで規制を発表したと言う訳ではないでしょうが、これは違憲と言うよりも独裁の領域にはいる物です。次に組織されるのは秘密警察とかSSですか?多分、その次は規制と言う文字から外れているところで、「過激な衣装は無闇に性衝動を促進する」とか理由をつけてファッション業界とか、「食育に基づいた指導をしていないのは健全な育成に不適当」とかで食品関係とか。いまとなっては、全くあり得ないと言えないところが何ともはやです。
なんか、リアル図書館戦争/第二次ハレンチ大戦争と言うよりも、石原=ヒットラー=慎太郎都知事(都知事と書いて総統と読む)の暴走が始まった様な感があります。誰か、病院に強制入院させてあげた方がいいんじゃないですか?

アニメコンテンツエキスポ開催へ

角川書店からアニメコンテンツエキスポの開催がアナウンスされています。それも、「東京国際アニメフェア」の一般公開日にあわせて、千葉県は幕張メッセで開催されます。東京国際アニメフェアの「歴史や意義についてはこれを高く評価」するとしたのは、青少年健全育成条例修正案に抗議をした同フェア事務局の日本動画協会に配慮した言葉でしょう。これは数々の差別発言が取り上げられる石原都知事や、不快極まりない三原まさつぐ都議の言動など、修正賛成派の異常なまでの反対派排除行動からすると、至極まともに見えたりします。幕張メッセ側としても、稼働率が低い中で大人数の動員が見込まれるイベントはありがたかったのではないかと。
アニメコンテンツエキスポ自体は角川書店以外にアニプレックス、アニメイト、キングレコード、ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパン、フロンティアワークス、マーベラスエンターテイメント、メディアファクトリー等が名を連ねており、来年から参加各社の取り込みを始める様です。このうち、アニプレックス/キングレコードは実行委員にもなっており、造反組がさらに増えた形になります。これで、コミック10社会がそちらに加わったならば、「実質的に開催不能」どころか、東京国際アニメフェアはゴーストタウン化するのではないかと思われます。少なくとも、来年に吠え面かくのは石原都知事、と。ザマミロとか思ったりもしますがね。
そもそも、コンテンツの制限を厳しくすれば、描く意欲なんてなくなるって言うのが想像できないんでしょうか?しかも、コンテンツの制限は厳しくするが、利益だけはあげろなんて言う理不尽な要求だけをしてきた訳で、造反者が増えるのは当たり前かと。

2010年12月28日火曜日

三原まさつぐ、ブログにコメント規制中

ついに、ブログコメントを規制する様になりましたね。
自分が謝らなければならないにも関わらず、ブログコメントの書き込みを規制を設定して、これ以上のコメントがつかない様にしたようです。さすがは規制賛成派。自分が責めを負わない様に、これ以上の自分の経歴に傷がつかない様に、外部からの意見を聞かない様にしたようです。こういう事をするから、規制賛成派を信用する事ができないんですよ。
こんな都議を信用してはいけないですね。あっさりと自分の支援者を裏切る類いの輩ですよ。

2010年12月25日土曜日

三原まさつぐは潔く責任を取った方がいいと思う

先日お知らせした三原まさつぐ氏のブログですが、この人は本当にカスだと言う事がよくわかりました。該当の記事は、現在も削除されていません。彼が言うには、こういう事だったのだそうです。

1.突然の電話だった。
2.竹下元首相の孫で漫画家と称された。
3.名前はなのられなかったので不明です。
4.条例に反対してほしいと言われた。

たったこれだけで、個人情報を晒して小馬鹿にする様な態度を取った訳です。まず、先方を確認していないと言う時点で、政治家と言うよりも社会人として迂闊過ぎ。名前を名乗らなかったのならば、再確認するのが社会人と言うもの。次に、先方を確認しないままに個人情報を晒した点については、謝罪の一言も無し。ガキのいい訳かっつうの。しかも、最近は事務所の中の人なんだか、本人なんだかよくわかりませんが、不定期に他人を蔑んで、不快にさせる様な書き込みがあり、もう、大荒れの状態です。足立区民の方々は、このまま都議として職務を続行させるかどうか、再確認された方がいいですよ。

2010年12月23日木曜日

東京国際アニメフェアは開催できるのか?

東京国際アニメフェアは東京都が主催しているのですが、コミック10社会の参加拒否により、開催が危ぶまれていた訳です。で、事務局を受任している日本動画協会から声明(PDF)が出されており、コミック10社会を支持するが、同時に参加と協力の拒絶により、東京国際アニメフェア2011が実質的には開催が不可能な状態にあり、失敗に終わるだろう事を示唆しています。今後の大幅な出展撤回があり得るだろうとした上で、規模も前年の2/3程度にしかならないだろうとしています。目玉のコンテンツのほとんどが出展を拒否されるのならば、一般のお客さんもガタ減りでしょうから、少なくとも昨年実績を大幅に下回るのは確実、と。で、さらにこれを受けた形で、角川書店等で声明が発表されており、「ファンには申し訳ない」としています。集英社は先週にジャンプフェスをやってますし、他社も独自イベントに動いていると言う噂もありますので、東京国際アニメフェア2011に依存しない形でのイベントに移行する可能性もあります。この件に関して石原都知事の声明は発表されていませんが、誰がほえ面かくんでしょうかね?
今回の改悪に当たって、都の職員がPTAに対して「説明」を行なったと言う事実が発表されました。その回数、およそ81回にわたった訳ですが、ここでちょっと疑問が指摘されています。公務員と言うのは、政治活動についてはかなり厳しく制限されていますが、それに引っかかってないかってことです。さらに、この「説明」が一面しか説明されていなかった様ですので、まずこの改悪案を通すために、何も分からないPTAをだました様な言動をとった疑惑があります。別の見方をすれば、改悪する事を前提として、もっとも危ないところを隠したんじゃないでしょうか?恣意的な判断をするために、その部分を隠して説明すると言う恣意的な情報提供を行なった訳で、こういう事をしている以上は恣意的な判断が行なわれると言うのが前提としてある様に思います。
そうそう、例の三原まさつぐ都議のサイトですが、いまは復帰しています。大量に付けられたコメントに対しては無視を決め込む様ですので、言動不一致を素でやれる方みたいです。ただ、元記事も、コメントも削除もしていないので、足立区民からの信用ががた落ちなのは必至ですね。この方、過去にも都議と言う立場にいるとは思えない言動が目立ちますので、所属する自民党からどう思われているのか知りたいところです。今回の件で、大量にメールが行っていると思いますし。公人として表明していい事と悪い事の判断ができない、石原都知事と同じレベルの人間である事は間違いなさそうです。こんな人達が都議会にいるなんて言うのは、恥以外の何者でもないですね。

2010年12月19日日曜日

都議会議員三原まさつぐHP、サーバエラーでダウン

前から気になっているんですが、どうして規正派の人達は上から目線で話をするんでしょうか?規制派の自民党都議会議員の三原まさつぐのHPが炎上した様です。ちなみに、この記事執筆時点ではInternal Server Errorでアクセス不能でした。炎上した理由は以下の文章が掲載されたため。

-------------------------------------------

陳列規制は当然
 青少年健全育成条例の改正案が都議会本会議で成立した。
慎重な運用が求められることになったが、これも当然のことで、今さら付帯決議をつけることもないと思うが・・・。

 たくさんの「条例改正反対」の意見が私に寄せられたが、目玉は次の方である。

 竹下登元首相の孫と称される女性の方だったが、自らも漫画を書くので、「規制強化はしないでほしい」とのことだった。
私は最後に「おじいちゃん(竹下元首相)に、過激な漫画をみせたらなんと言うだろうね。
おじいちゃんに怒られないかどうか、自己判断して書いてよ」と申し上げておいた。

 あくまでも陳列規制なのだから、自由に子どもが見て判断力を養うというなら、親が買って子どもといっしょに見ればよいのである。
エロ漫画を買う勇気も、子どもに教える気も親にはないから、あえて陳列規制をするのだ。

 2年後、3年後に反対論者と話してみたいものである。 

-------------------------------------------

この陳情が事実であったのかは分かりませんが、個人が特定できる情報を掲載する稚拙さと迂闊さ、改悪案の一方の面しか表さない狡猾さ。改悪案の問題は陳列規制にあるのではなく、規制の判断が曖昧であり、ここに恣意的な運用を可能にする要素があると言う点なのに、それについては隠蔽されています。それと、この人の文書は、常に上から目線で、他人を見下した様な感じがあるのもおかしい。加えるならば、この人、親を完全に見下してますよね。親がやらんから、規制案を出したみたいな。俺らが代わりに規制してやるよ、みたいな上から目線の立場にいることが感じられます。都知事と言い、副知事と言い、委員会と言い、規制に賛成する人達のほとんどが上から目線で物を言うのは如何な物か?悪く書けば、都民を見下していると言うことであり、あんた方はそんなに偉いのかと小一時間…。いやぁ、マジに2〜3年後にこの文書を当人に見せて、どう思うのかを聞いてみたいもんですね、三原まさつぐ都議。

2010年12月18日土曜日

差別する人達

どうして規制を推進する人達って言うのは、自分たちと意見が異なる人がいると言うことを認められないんでしょう。そして、何の根拠も無く、すぐに遺伝子異常者等と決め付けるんでしょう?他人を理解しようとせず、明らかに格下の者と区別して、蔑むのは人としてどうかと思います。これは石原=差別主義者=慎太郎氏に限らず、今回の改正案を提案した委員の方々でもそうなのですから、そう言う方々が運用する改悪案がまともであると信じられる根拠は皆無でしょう。付帯決議は、おそらくは重要視されず、拡大解釈の方向に進むだけだと思います。
こういう差別主義の人達こそ、遺伝子に異常があるんじゃないですか?根拠はないけれど(笑)。
副知事の猪瀬=無責任発言=直樹氏も、Twitterで無責任な発言を繰り返してますしね。
猪瀬副知事発言またまた物議 「近親相姦マンガも傑作ならOK」
「傑作」って誰が判断するんですか?この人、「傑作だったら条例なんかは適用されない」なんて無責任なことを言ってますけど、傑作でなかったら適用されると言うことですよね。また、傑作と言うのは評価基準等はありませんし、クリエータにとっては自作はすべて傑作なんじゃないでしょうか?それと、何を根拠にして「運用は慎重に行なうから大丈夫だ」と言い切れるんでしょう?猪瀬=無責任発言=直樹氏は、規制を行なうかどうかの判断をする立場じゃないでしょう。副知事辞めたら、そこら辺にいるオッサンと大差ないですし。この人、自分が何の立場で発言しているのか分かってないんじゃないでしょうか。無責任に根拠のない発言を繰り返しているのは、副知事としての品位に欠ける行為だと思いますがね。
まぁ、石原=差別主義者=慎太郎氏は「吠え面かくなよ」なんて発言している時点で、独裁者から街のチンピラレベルに格が下がってます(笑)。どこの低レベルのロープレだよって感じですね。

2010年12月16日木曜日

もう、アキバ国際アニメフェアでもやったらいいんじゃない?

東京都青少年健全育成条例改悪案が可決された以上、どうしようもならないのはわかっているんですが。石原都知事の繰り返される差別的発言を見るに付け、こいつは人として許してはいけない様にも思います。また、このような差別的発言をする人たちが審査する以上は、恣意的どころか、一方的に判断される可能性が高いです。多分、彼らから見れば、付帯決議なんてあってなきがごとき物でしょう。本題とは関係ないのですが、可決後にマスコミの記事が「性描写規制は当たり前だ」等と多くなっているのは、やはり大本営発表しか出来ないからなんでしょうねぇ。以前に、某新聞社の記者だか編集長が、「我々が正義だ」みたいな事をおっしゃってましたけど、貴方たちが正義なのではなく、より力の強そうなところに媚を売っているだけなんですよ。
さて、素人考えの上に、実現可能なのかどうかもわからないのですが。注目の東京国際アニメフェアではコミック10社会が参加/協力を拒否した上で、これらの企業が持つコンテンツの上映ですら危ぶまれているんですが、いっその事、同日別会場で独自のアニメイベントをぶち上げてはどうなんでしょう?例えば、来年から日曜午後の歩行者天国が再開される事が発表されている秋葉原。アニメやコミックスに関連するショップが多い事が理由としてあげられます。もっとも、大きなイベント会場なんてのはUDX2階のフロアとベルサール秋葉原の地下一階/一階/二階と非常に狭いのが難点ではありますが。特別措置で土日に歩行者天国を実施してもらう事で、両会場間の行き来は確保できると思うのです。物販に関しては、やはりアニメショップ等の協力を得て行う事も可能でしょう。労力は大変な者になりますが。どなたかイベンターの方、検討していただけないでしょうか?例えば、角川書店/集英社/小学館/講談社等のコンテンツが、ここでしか上映されないとなったら、集客力はかなり上がりますから。
もちろん、周囲に同人ショップ等が多い事もわかってはいますが、そこはソーニングをきっちりとしていただく、と。あとは、万世橋警察署と千代田区、秋葉原電気振興会等周辺の協力が得られれば問題ないんじゃないかと。差別主義者の現都知事と副知事には、招待状でも出しておくくらいでいいんじゃないでしょうか?
いつの時代でもエロが規制されると、戦争のにおひが漂ってくる様な気がする…。

2010年12月15日水曜日

改正案可決です

残念ながら可決されました。これで、戦前/戦中の大検閲&思想統制時代に逆戻りです。次の改正では、さらに一段と厳しい条件が付けられて、事前審査等が義務づけられるのかもしれません。付帯決議には何ら法的拘束力はありませんし、歯止めになるものもありませんから。
反対に回ってくれた共産党並びに生活者ネットワークには深く感謝いたします。

「東京都青少年健全育成条例」でググると…

総理がブログで言及したり、東京国際アニメフェアがコミック10社会の拒絶を受けて空き枠の募集を開始したりと、事態は様々な方向に動きつつありますが。空き枠に応募したりすれば、一時的に「あそこがはいったんだ」と言う話題にはなるものの、心証が良いとは思えませんから、相当な覚悟で臨まなければならんでしょう。
「東京都青少年健全育成条例」でググると、いろいろと面白い記事がでてきます。その中で比較的多いのが、新聞及びテレビ局等による「過激な性描写の漫画規制」と言うタイトルの記事です。いまの状態を良しとする訳ではないのですが、今回の改正案は明らかに本来の目的とは異なる、憲法違反にも繋がる内容なので、あってはならない改正案だと思ってます。まぁ、新聞だと社説等では批判的な記事があったりするので、どちらにも受けが良い様にしているのかもしれませんが。「過激な性描写の漫画規制」と言うのは、実はもっとも目立ち易いところなのですが、一面に過ぎません。もっと重要なのは、その後ろに隠されている表現の自由に対する規制なのですが、特にテレビ局の記事やYouTube等の動画ニュースでは、ことさらにこの面が強調されています。視聴率を上げるためのテレビ屋さんが考え易い事なのだと思いますが、あまりにも一方的に過ぎ、その後ろにある表現に対する規制と言う本筋を隠している訳としか言えない訳です。未だに大本営発表とそれに追従した記事しかできないレベルなので、「だからマスゴミは信用できねぇ」って言うのはあるんですが。まぁ、大多数のマスゴミにすれば、視聴者や読者の意見と言うのは、紙面や番組に反映させるものではないのかもしれませんけど。
一番笑ったのは、「条例の拡大解釈ができるのなら、縮小解釈もできるだろう」と言う主張をしたどこぞの大学の経営戦略の教授の記事。すべての法律/条例と言うのは拡大解釈が可能な様に曖昧に作るのが当たり前で、ちょっと法律をかじったレベルの学生でも、それくらいは分かりますよ。自分の専門外の事になるとここまで頭が回らないのかと、苦笑を通り越して、失笑してしまいました。それ以外の部分には賛同できるところもあったんですが、そこだけですべて台無し。

2010年12月13日月曜日

東京国際アニメフェア2011は行く価値なしに!

委員会で可決されてしまった以上は、これをひっくり返すのはかなり厳しい訳です…。
それはそれとして、抗議になるかどうかは分からないながら、あらたな規制反対派の動きが出始めています。まず、Pixivですが、商標権表記の中からTOKYO,JAPANの表記を消したそうです。理由等の発表はありませんでしたが、時期が時期だと言う事と、今回の規制がインターネットにまで及ぶ事から、もっとも影響を受けるだろうサイトであるのは間違いなく、消極的ながらも反対の意を唱えたのだと解釈できます。また、東京国際アニメフェア2011への協力を断固拒否した集英社ですが、やはりというか、同社雑誌掲載作品のアニメ化作品の出展もダメと言う事にする様です。元々、集英社自身は出展していないので、経済的打撃は少ないのですが。この辺り、各種ニュースサイトによって微妙に変わるのですが、軽いところでは「制作会社に要請」、時事通信では「出展を認めない」と厳しい口調になっています。コミック10社会として歩調を合わせてくれると、東京国際アニメフェア2011は大打撃になるでしょうねぇ。人気作品が一切出展されなくなる訳ですから、制作会社も出展する意味がなくなるでしょうし。
でも、一切の犯罪について漫画化する事ができなくなるのはおかしな話です。漫画を読む人間は下劣な人間だと言うのが石原都知事の考え方の様ですが、自分が書いた小説だって下劣な人間の事しかかいていない様に思いますけどねぇ。

2010年12月11日土曜日

現状は可決の見込みです

現状で、青少年健全育成条例改正案は、都議会民主党が基本的には賛成の方向に回ったため、可決される可能性が高まっています。一応、付帯決議として「慎重な運用を行う」等が付けられる様ですが、これはあくまでも付帯決議であって、本質は変わらないままです。そもそも、「小説は読む人によって様々な理解があるが、マンガは誰が読んでも同じで一つの理解しか出来ない」等と発言する人が、客観的な判断を下せるとはとても思えません。これは恣意的な規制を正当化するためだけの改正案です。
もしかすると、誰かが次の都議選で出馬して、青少年健全育成条例を緩和すると公約を立てると、トップ当選するのかもしれません。

コミック10社会の英断

コミック10社会の動きはかなり大きな動きになってきましたね。コミック10社会として、「東京国際アニメフェア2011への協力、参加の断固拒否」です。参加の取り止めではありません。さらに強い口調で、参加だけではなく、協力も拒否しています。これは大英断です。この英断により、コミック10社会の持つコンテンツのことごとくが、東京国際アニメフェアで上映不能になる可能性がきわめて高くなりました。前出の通り、コミック10社会の企業は個別にアニメ制作会社にも不参加を要請しているはずで、作品の上映が出来なくなる事で参加を取りやめにする制作会社もでてきそうです。また、今回の件で、都の行うすべてのイベントに対して、協力や参加が拒否される可能性もでています。とは言え、制作会社やゲーム、事業者連盟等からは未だ具体的な動きがありませんが、大手の企業が一社でも不参加、あるいは拒絶の発表を行ったら、あとは雪崩を打った様になるんじゃないかと思います。例えば、規模から言えばバンダイ/バンダイビジュアル/バンダイナムコゲームス、東映/東映アニメーション/東映ビデオ、あるいは在京のテレビ局のうち一社でも動きを見せれば、開催は致命的と言えるでしょう。また、自分たちでも声を出す事が大事だと思います。

「私は東京国際アニメフェア2011には行きません」

一人一人がこう書いて行く事で、少しでも力になるんじゃないかと思います。

「私はコミック10社会の大英断を支持します」

でもいいかもしれません。何もしないで規制されて行くよりも、少しでも抵抗し、足掻いてみたいです。多分、東京国際アニメフェア2011は、石原慎太郎都知事の実質的な最後の晴れ舞台のはずで、このあとの4月に行われる都知事選には不出馬を表明しているはずです。その最後の晴れ舞台が、斯様に大失敗に終わる事が確実視されてきた訳です。

2010年12月10日金曜日

戦前教育に逆戻りだ

戦前教育への逆戻りが、かなりの確率になってきています。都議会民主党にメールを送ると、SPAMメールの数が極端に上がるのは、そういう事だったのかもしれません。
東京国際アニメフェアに角川書店が反旗を翻したのは既報の通りですが、既に関連するアニメ制作会社などには参加取りやめの打診が言っている様です。また、これに同調するかの様に動き出したのが集英社。やはり関連作品のアニメ制作会社に出展取りやめの打診をしているそうですし、小学館及び講談社にも「概ね賛同いただいている」とした文書をコミック10社会に提出している様です。集英社そのものは東京国際アニメフェアの実行委員には名を連ねていますが、実際には出展していないので、アニメ制作会社を通じて意思を表すつもりの様です。もしも、小学館や講談社を始めとしたコミック10社会と、その関連作品のアニメ版を制作している企業が出展を取りやめると、ちょっと面白い事になるかもしれません。出展企業はまだ公表されていませんが、実行委員として名を連ねている企業で見ると、マジに半数以上がこれらの反旗を翻した企業と付き合いがある訳ですよ。現在の動きは出版社側に限定されていますが、この先に事業者連盟として名を挙げているアニメーション事業者協会/一般社団法人日本音声製作者連盟/一般社団法人日本動画協会/協同組合日本俳優連合/社団法人日本漫画家協会等がどう動くか、実際のアニメ制作会社の動き等に注目していたいと思います。ちなみに、今回はゲームも槍玉に挙がってますので、バンダイナムコ/コナミエンターテイメントの動きも楽しみです。
一方的に悪と決めつけて、話も聞かない様な輩が実行委員長として君臨している訳ですから、出版社/アニメ制作会社/ゲーム制作会社/事業者連盟等は参加を保留あるいは取り止めを検討してもいいと思ってます。ってか、むしろやってください。ただし、単に参加取り止めでは面白みもありません。そこで、出展を取りやめた企業あるいはコミック10社会が中心になって、同日に別会場で合同プライベートショーを開催してもいいのではないでしょうか?

2010年12月8日水曜日

運用の疑問

一般的な話ですが、何かを実行しようとしたときのフローチャートって、大雑把にではありますが、たいていはこういう風になるんじゃないでしょうか?

  1. 企画立案
  2. 企画内容評価
  3. 実施
  4. 達成度評価

つまり、最初に目的に沿った企画を出して、その内容が評価されて「イケる」と言う判断になれば、実際にそれを実行に回す訳です。ただし、最終的に当初の目的に対する達成度の評価がなされて、それが成功したのかどうかと言う最終的な判断になります。その結果は、次の企画にフィードバックされて行く訳です。達成度の評価と言うのは、客観的に企画が成功だったのかどうかと言う評価を下す訳で、もっと俗な言葉に代えれば「反省」になりますか。つまり、「この企画を実行した結果、昨年同期比で10%の売り上げ増」と言う具体的かつ客観的な評価を下して、次の企画へと繋いで行く訳です。これを青少年健全育成条例に当てはめてみると、実は4の項目がすっぽりと抜け落ちている事が分かります。具体的かつ客観的な評価が一切ない状態で次の企画が開始されるため、企画の正否の如何を問わず、企画立案を行なう者の独りよがりな発想で次の企画が進められる事になります。結果はご存知の通りで、この半年の間で立案された条例改悪案はすべて規制/取り締まりを前提として、どんどん厳しい内容に変わって行きました。次にくるのは、実写が規制対象にはいるとか、すべての犯罪行為が規制対象になるとかでしょう。条例に関して、この達成度評価を行う組織の成立と実施、及び中長期にわたる具体的な検証が必要になるはずなのですが、その点については条例には含まれていない事が既におかしいんですけど。規制派の人達にとっては、そんな組織があるのは邪魔になるだけなので、組み込まれないと思いますけどね。これが無い以上、改悪案はさらに厳しい内容になるでしょうし、この国はダメになって行く一方でしょう。
そもそも、都知事が差別的発言を繰り返して恥じないところがおかしいです。

差別的発言を隠さない人達

都知事の石原慎太郎と言い、副知事の猪瀬直樹といい、どうして規制にまわる人々はこうも差別的発言を繰り返して恥じる事がないのだろう?自分の意見と異なる者を劣る者、異常者と言う捉え方をするあなた方は、本当に優れた人なんですか?それとも、単に頭が硬直しているだけの老害なんですか?差別的発言を繰り返して恥じ入る事のない者が、公的機関の長として君臨している事は、果たして青少年の健全な育成に対して正しい事なのでしょうか?また、健全な育成のためには規制以外の手段がとれないんでしょうか?そんな事はないと思います。副知事って、漫画原作をやったり、コミック関連団体の元理事だったりしてますよね。それが読者を異常者と言い切る様な発言をするのは、あなたが原作を担当した作品を貶めてはいませんか?
ここのところ、いろいろと面白い話題がでていますが、特に面白かったのはTwitterの有吉弘行さんの「チンコたたなくなった腹いせに漫画を悪者にするのは辞めてください」とか、ヒラコーこと平野耕太さんの発言とか、東京国際アニメフェスに角川書店が不参加を決めたとか。特に角川書店は大英断だったと思います。そもそも東京国際アニメフェスティバルは都の主催によるものなので、ここに一方的に悪者に仕立て上げられようとしている会社が参加するのは、逆におかしな話なのかもしれません。できれば、昨年までに参加していたすべての企業が東京国際アニメフェスをボイコットして、共同でプライベートショーを展開した方がいいのではないかと思いますね。下手すれば、作品中のパンチラどころか、ミニスカでさえ規制されかねないですよ。東京国際アニメフェスでは。
彼の独裁者達は、現代の日本に戦前から戦中にかけて実際に行なわれた一方的な価値観の押しつけと言う思想統制を、現代によみがえらせよとしています。これがどれだけ馬鹿げた事なのか、もう一度考えて欲しいです。ダメかもしれませんが、それでも抵抗は続けます。これは私たちのリアル図書館戦争か、第二次ハレンチ大戦争なのですから。

2010年11月25日木曜日

誰も責任を取りたがらない時代

今はリアル図書館戦争か、第二次ハレンチ大戦争と言う感じがします。
都側は強制的に今回の修正案を成立させたい考えで、死にものぐるいでやってきています。その結果がこれ。委員への個人攻撃の文面であったとされていますが、終戦直後の教科書ですか?って言うくらいにきれいに塗りつぶされています。ここが本当に個人攻撃であったとしても、これだけ塗りつぶされていれば内容はわかりませんから、別のモノと解釈する事も可能な訳です。個人攻撃と言うのも、向こう側が勝手に解釈したモノで、実際には事実を述べているだけなのかもしれません。むしろ、こんな事をしたら疑惑と反感が増すばかりなのに、こういう事を堂々としてくるのは情報公開時代に頭がついて行かないのか、その程度の事すら想像できないくらいに頭が固かったのか。少なくとも、自分たちが反感を持たれると言う事が想像できないくらい、頭の中が凝り固まってしまっているんじゃないかと思います。もしくは、あの委員さんたちがしたいのは、結局のところ、こういう事なんじゃないでしょうか?とにかく都合の悪い者は隠す、隠蔽する、眼に触れない様にする、そこからあとの事は知らないけどって思ってるんでしょうね。どうせ、今までも誰も関連性を調査してない訳だし、これからも誰も調査しないだろうし、そこに数字なんてモノはあり得ないとでも思ってるんでしょう。情報を隠せばいいと言うモノではないし、先の尖閣諸島沖海戦の様に情報を公開する事で明らかになる事もある訳です。何しろ、尖閣諸島沖海戦のビデオを公開しなかった事を非難した都知事が、こういう事をしている親玉な訳ですから、こいつも信用なんか出来はしないって事です。
今の絶対的な状況から私が送れるメッセージはこれです。

「本施設よりこの通信を聞く『人間達』に最後の命令を送る
 抵抗し 義務を果たせ」

警察だって、何らかの罪が発覚しても罰せられずに終わる事が少なくないんですが、これはよほど青少年の健全育成には悪影響を及ぼすと思いますがねぇ。

2010年11月22日月曜日

小説が漫画より上って誰が決めたんだろう?都知事か?

理系人間である私から見た「青少年健全育成条例改正案」ですが、不思議に思う事が何点もあります。

この条例改正案の問題点は、基本的に3点です。第一に判断基準が曖昧であること。第二に評価とフィードバックがなされないこと。第三に、そもそも条例修正の要因となっている部分が現実的なのかと言う点です。

第一の点については、もっとも判断基準が曖昧だった「非実在青少年」の文言が外された分だけ、6月の提出時よりも具体的になったのは事実です。ただし、「性行為及び性行為類似行為」を「不当に賛美」すると言う判断基準に曖昧さが残っています。多分、大島渚監督の愛のコリーダの裁判を引き合いに出すまでもなく、猥褻の判断そのものが曖昧なのと同様に、「不当に賛美する」と言う部分が曖昧なままに残ってしまいます。人によって判断が異なる部分ではあるでしょうが、この点が具体的に線引きできない以上、公的機関による表現の自由の制限と受け取られてもおかしくはありません。その他、小説は対象外とか、同人誌は対象外等と個別に意見が出されていたのもおかしな話です。見せてはいけない作品であれば、表現形式がどうであれ、すべて遮断しろって言うのがひとつの方法論です。それをやると、都知事の作品も売れなくなる訳ですが。版権持ってる会社は、叩き返してやればいいと思いますけど。

第二の点については、物理/化学の実験に例えると具体的に分かるんじゃないでしょうか。物理/化学の実験では、ある理論に基づいた実験を行なった後に、それを評価して、理論にフィードバックして、新たな理論を元に再実験と言う手法を、ごく当たり前の様に行ないます。ところが、この条例の場合には青少年がどう言う「健全な育成」に至ったのかと言う評価は問題にされていないどころか、考慮すらされていません。言わば、ゴールのないマラソンを走っている様な物です。結果として、単純に規制だけが厳しくなって行くと言う一方向の道しかない様に見えます。「条例だからそれでいい」と言う意見もあるかも知れませんが、ゴールがないと言う事は無限に走り続ける事を意味し、規制に際限がないのと同義です。また、判断を下す側にも問題があり、判断が一方にのみ偏ってしまわない様にしなければならないはずなのに、現状は規制側の人間だけで判断しています。この点についても改正案では明言されていません。

第三の条例修正の要因は、心身が健常な状態ではない子供に、不健全きわまりない作品を見せてはいけないと言う点だと思っています。「作品」としたのは、漫画に限らず、小説や映画、動画等を含めての話です。小説等を規制の対象から外し、漫画だけを規制すると言うのは、一方的に漫画と言う形式を蔑んでいるだけの事です。そのために、子供に見せない様にすると言うのは至極当たり前の事ですが、現状の販売店でのゾーニング等で回避できていると考える事もできます。そもそも、このゾーニングによる販売抑制によって、本当に青少年が見ない(見えない)状態になっているのか、誰かが系統立てて調べているのでしょうか?誰も調べていないのであれば、それを根拠にする事は意味がありませんし、逆に無意味だと断定する根拠としても弱い物になります。また、漫画の影響で誰かに性的ないたずらをすると言った考え方は、マスコミ等で流された根拠のない「ゲーム脳」とか「テレビ脳」等のデマゴーグを思い起こさせます。そもそも、ここ10年程の犯罪白書を調べれば、未成年を含めた強姦事件は減少傾向にあり、いま、規制を強化しなければならない理由にはなりません。

今度ばかりはダメなのかもしれませんが、何もしないで白旗を揚げるのも目覚めが悪いので、精一杯抗ってみようかと思います。

2010年6月22日火曜日

誰が本当に卑しいのか?

今の石原都知事が独善的で、自分の意見に従わない物はすべて悪であるという考えでいる事はよくわかりました。なにしろ、「(規制対象として都が想定するような作品の作者は)ある意味で卑しい仕事をしている。変態を是とするような人間がいるから商品の需要もある」等という発言をされていますから。では、貴方が書いて来た小説はどうなんですか?って言う突っ込みが、そこら中からはいるというのは分かった上での発言でしょうか?自己反省もなく、自分の作品は小説だから問題ないと利益を確保した上で、他人がやっている事には口を出して非難をすると言う、卑怯者を絵に描いた様な独裁者としか言えないですね。貴方がやってきた仕事の成果がどれほど卑しい内容なのか、再考された方がいいのではないでしょうか?これ以上やるだけ、貴方は過去の自分を否定する事になるだけですよ。他人を貶める人は、他人から見下されるだけなんですが、石原都知事は既にその領域に入っていますね。他人がしている事を根拠もなく卑しいと言える人は、自らの精神の下碑た面をさらけ出しているのだと思います。ちょっと前の記者会見で、記者に「僕はそう言う(規制対象となる様な)漫画を読んだ事がないんだ、君が買って来て、僕にくれないか」等と言うやり取りがありましたが、これを見るにつけ石原都知事の卑しさが伺われます。そのくせ、都からでている質問&回答集の内容の矛盾については一切応えず、判断基準や内容が曖昧すぎる点についても言葉を濁す。私は、未だ質問&回答集についてまともな言及をした都知事の言葉は聞いていません。何よりも、この方は自分が謝らない。間違った時に、人に素直に詫びる事のない人間が、どうしてまともな判断ができるんでしょうか?
こんな人を、誰が信用するんでしょうか?信用している人がいるんでしょうか?信用していい人なんでしょうか?私にはそうは思えません。この人は、戦前から戦中の情報統制の世界に時代を引き戻したい、現代日本のもっとも忌むべき政治屋だと思います。


2010年6月8日火曜日

規制というよりもその先にある言論弾圧を避けるべき

何やら、またきな臭い状況になって来た様ですが、今回の条例について思っていることを書き出してみます。

まず、青少年健全育成条例そのものですが、前にも書いた通り、「どのような状態が健全な育成であるか」という定義がなされないままに、この状態を目標にしていることに疑問があります。未だ、「世界一高速なコンピュータ」の方が具体性があると言っても過言ではありません。条例そのものが曖昧なため、それを改正するにあたって誰も具体的なことを入れないというのがひとつの問題点であろうと考えています。もちろん、条例は曖昧を持って良しとし、運用で厳しく取り締まるというのは常套手段なのは言うまでもありません。

まず、この改正案について思うのは、恣意的な運用による言論弾圧という事態になりかねないという不安がもっとも多いのではないでしょうか。4月には質問/回答集が都からでている訳ですが、これは良し、これは良しというものばかりで、良しとした理由に具体性が欠けています。先にのべた曖昧さの結果ですが、「キューティハニーの変身シーンは良し」というのはいいのですが、それが良しとされた具体的な根拠は示されていません。逆に取れば、都側からこのような言い分がでている以上、それは改正案を恣意的に解釈して、運用していることになります。このような恣意的な運用が可能である以上、これ以上に恣意的な運用がされて行くのではないかと言う不安が残ります。また、示されている例は少なすぎて、どこまでが良いのかは運用まかせです。ちなみに、どの「キューティハニー」かと言う問題はありますが、設定年齢は16歳の未成年で、無免許でバイクを乗りこなしている、実に反社会的な存在です(笑)。「著作権の問題で、他は具体的に言えない」等と言うふざけた発言があったと記憶していますが、キューティハニーの使用権はとったのかと小一時間(ry…。

第二に、この質問/回答集ですが、ここで示された例は条文には反映されていません。従って、ここに記載されていることは、条文のみを見て運用する場合には何ら効力を持たないことになります。極端な話、担当者が変わったら、そんなことは知らないとなりますし、サイトから削除されれば、公式な記録としてはなかったことにもなってしまいます。つまり、都側から示された明確なはずの回答集にも関わらず、まったくもって信用できない状態にある訳です。

三番目に、「今回は小説は対象外」と都側から説明されてはいるのですが、条文を見るとそんなことは書いてありません。小説も印刷物やインターネットで閲覧可能な形式になっているため、条例の対象外ということではあり得ないはずです。ところが、何故「小説が対象外」となったか。単純に言えば、石原都知事のご機嫌伺い以外の何者でもありません。一説には、小説の場合にはイメージを描くために脳が活性化するという話もありますから、ストレートな絵よりも数段性質が悪いかもしれません。これもまた恣意的な解釈に基づく運用ですし、勝手に例外処理を行なったことも不信の原因の一つになっています。

4番目、この改正案を提出した方々にも問題があります。言動に問題がなければいいのですが、自分と意見が異なる人間を指して「遺伝的認知障害者」等と言うに至っては、お前の方がおかしいんじゃね?と思われて当然です。そう言う問題のある言動を起こす様な方々が原案を作った以上、それ自身が一方的な面からの意見だというのは火を見るよりも明らかって奴です。また、それを元にした案がまともなものと、誰が断言できますか?

以上の点から、この改正案が恣意的な運用を前提にしているのは明らかですし、賛成派はそれを目指していると考えられます。重要なのは、その先にある言論弾圧を回避することです。都という自治体が行なう以上、それなりに慎重になるべきなのですが、そう言う配慮が全くなされていないのがこの改正案の特徴です。

改正案の改正案が出される様ですが、これも極端には変わっておらず、文面をより曖昧にして、分かりにくくしただけの様に思います。

2010年6月3日木曜日

誰の狂気を誰が証明できるのか?

都議会の6月議会が始まっていますが、志ある方は都議会民主党/共産党等に陳情のメールを出されたり、反対署名をされている事と思いますが、休んでいる間に都からの質問回答集が発表されています。青少年健全育成条例改正案の質問回答集はここ(PDF版)にありますので、適宜ご覧いただければと思います。この内容を見るとわかるのですが、すべからく言い訳に終始しているわけで、とにかく条例を通すために懐柔策をとろうとしている様に思えます。そもそも、この質問回答集等を出すのならば、条文に入れておけばいいはずなのにそれをしないわけで、その時点で恣意的な誘導がかけられていると考えるべきです。質問回答集を別にしているのは、それが引っ込めてしまえば残るのは条文だけですから、いくらでも恣意的に運用できると言う事になります。
そもそも、発案した連中の中には、他人を遺伝的精神障害者と根拠も無く決めつけて、隔離しろ等と言い出すおばさんもいるわけで、この発案した委員会がろくでもない輩の集まりである事は容易に想像できます。何しろ、その前に議事録が残るのを確認した上でそういう内容の発言をしているわけで、ある意味、確信犯なのです。某少佐の有名な言葉をアレンジして言わせてもらえば、

「なるほど、貴方と意見を異にする我々の狂気は貴方が保証してくれると言うわけだ。で、貴方の正気は、いったいどこの誰が証明してくれると言うのかね?」

です。他人の悪口を挟みたくはありませんが、ここまでヒステリックになった方が、正常な判断が出来るとは、私には到底思えません。
そもそも、石原都知事にしたって、対象外とされている小説のかなりの部分が明らかに反社会的な内容を含んでいるわけで、こういう条例を作る前に、自身の作品をすべて焚書処分にすべきだと思うのですが。今現在、今回の改正案は廃案になる可能性の方が高い様ですが、この都知事がいる限り、必ず次があります。
こういう事態を避けるためには、根本的に理解している人間を都政に送り込むべきだと思うのですが。

2010年4月3日土曜日

「健全な育成」の定義は?

私が理系の所為か、文系に属する条例/条文がよくわかっていないところがあるんですが、都の青少年健全育成条例の条文内で、「心身ともに健全」というのは、どのような定義になるのでしょうか?というのは、この条例が目指すのは、心身共に健全な青少年の育成を目指す環境を作りましょうという事のはずです。ところが、この心身ともに健全な状態というのはどこにも定義がありません。また、誰にとっての健全な状態なのかについても、同様に未定義です。例えば、ここで言う健全な状態というのは、未成年でセックスしない事なのか、親の前では従順にしていれば裏でどれだけ陰湿な苛めをしていてもいいという事なのか、盲目的に自分たちに付き従う様なゾンビの様な存在でもいいのかって言うのは、未定義な訳です。別の例えをするのならば、この条例は長距離走のゴールやそこまでのコースを見せない様にしておきながら、やれ靴はどこのメーカーにしろだの、服装はこのメーカーのにしろだの、応援は俺たちが許可するところまでにしろだのと、都合のいい事ばかりが盛り込まれている様な気がします。でも、それって、おかしくないですか?曖昧さを残す事は法律/条例ではよくある事なのですが、それは運用する側の一存で、好き勝手にできるという事です。それこそ、青少年に見せたら悪影響を与える様に思えますが、それについてはどうお考えなのでしょうか?目標が未定義という事は、自分たちの都合のいい様に運用する事ができる事と同義ですから。まぁ、この部分は条例の肝心要の部分なので、はっきりと定義した時点ですべてが明確になるはずなのですが、曖昧にしておいた方が「自分たちにとっての健全な状態」というのを隠しておけます。
なお、女性の結婚年齢が16歳からというのは都条例よりも上位の民法731条で定義されているので、未成年がセックスしてはいけないというのは必ずしも正しくはありません。

2010年3月30日火曜日

青少年健全育成条例改正案の目的

東京都の青少年健全育成条例改正案は、最終的に情報統制と表現の自由の剥奪、都合の悪い情報の隠蔽等を目的としており、憲法21条の保護とともに到底成立させるわけにはいかない条例です。これが通ってしまったならば、次には我々の生活に関わる情報が規制され始め、最終的に「都知事にオリンピック誘致の責任を取らせろ」等と言った主張すらできなくなります。それも、すべては青少年の健全育成のためな訳ですが、この「健全」とは誰にとっての「健全」なのでしょう?今歌われているのは、とてもまともな青少年のためのものではなく、歪んだ大人の勝手な主張の結果の様に思います。
私見ですが、無菌室を作るのは全く意味のない事です。正常な男子小中学生ならば、悪いですけれど、芸術的絵画や百科事典でもヌキます。それは人間という種が持つ、ごく普通の感情です。だから、そういう情報を遮断した無菌室を作るのは意味がなく、如何にして正しい情報を伝えるかが重要なのではないでしょうか?この改正案は、無菌室ばかりを要求して、それ以外の方法をすべて禁じる事になります。以下では、この件についての私見と解釈に付いて書いていこうと思います。
もうそろそろ、ヲタクと呼ばれる人間の中から、自らの権利を守り、義務を果たすためにも、議会に議員を送り込んでもいいんじゃないかと思うのです。

2010年3月23日火曜日

規制対象になるのは何か?

■青少年健全育成条例改正案
Modified: 2010年 3月 30日
まず、私自身は大学の頃に法学の講義を受けたことがある程度の素人です。従って、法律的な解釈が間違っている可能性がありますが、逆に素人の持つ不安感も出せるのではないかと思います。ちなみに学生の時に受けた講義内容は近代ファシズムについてで、私自身は理系の人間です。また、一部の解釈は私自身が規制する立場に立った場合で考えています。
■対象範囲
まず、この改正案で規制対象となるメディアについてです。これは前回以前の改正で確定しており、条例の第二条の二で定義され、「販売若しくは頒布又は閲覧若しくは観覧に供する目的をもつて作成された書籍、雑誌、文書、図画、写真、ビデオテープ及びビデオディスク並びにコンピュータ用のプログラム又はデータを記録したシー・ディー・ロムその他の電磁的方法による記録媒体並びに映写用の映画フィルム及びスライドフィルムをいう。」とされています。実は、今回の改正案ではこの定義については改正されていません。この定義では、一般的には図書としては分類されないメディアが含まれていますが、別の言い方をすれば、ここでは規制対象とするメディアを「図書類」という名称でまとめたと考えてもいいでしょう。実際、ほとんどのメディアが含まれていること、拡大解釈はどうにでも可能な点を考えれば今回の改正で再定義する必要はなかったのかもしれません。この定義に従えば、商業誌/同人誌を問わず、およそ目に見える情報が印刷されている出版流通物のほとんどすべてが規制対象になる可能性があります。例えば、都知事の出世作でさえ、小説は書籍の形式で発表されたりもしていますし、そもそも文書として成立している訳ですから、規制対象となります。
おもしろいことに、ここに含まれていないメディアが新聞/放送関係で、新聞社や放送局などが報道に積極的でないのは、自分たちは規制の対象外と他人事と言う見方をしているためと、規制対象にインターネットが含まれているからかもしれません。不勉強の上に茶番を演じた朝日新聞の記者を見ると、彼らが歪んだ正義でしかないことがわかります。以前から、新聞社や放送局は自分たちを唯一絶対の正義という座から引きずりおろしたインターネットをよく思ってはおらず、経営的にも厳しくなったのはインターネットという存在のためと考えている節があります。現に、テレビ局等は、視聴率が上がらない理由に必ずインターネットやゲーム機を挙げます。なお、インターネット関連はここの定義に含まれていませんが、改正案の一で別に指定されている事を覚えておいてください。

青少年健全育成条例改正案について考える

こちらのブログは本家「酒と趣味と自堕落な日々」から派生したモノで、東京都の青少年健全育成条例改正案についての事をまとめてみようかと思います。

幸いにして、6月までの期間が稼げたので、それまでの間はできる限りの努力をしてみようかと思います。改正案が通ってしまった場合、エロだけではなく、誰かにとって都合の悪い情報をカットする事ができますから、恣意的な運用が可能です。つまり、健全育成のためと称して、全く違った事に利用可能な条例なのが一番恐ろしいと思うのです。