2010年12月11日土曜日

現状は可決の見込みです

現状で、青少年健全育成条例改正案は、都議会民主党が基本的には賛成の方向に回ったため、可決される可能性が高まっています。一応、付帯決議として「慎重な運用を行う」等が付けられる様ですが、これはあくまでも付帯決議であって、本質は変わらないままです。そもそも、「小説は読む人によって様々な理解があるが、マンガは誰が読んでも同じで一つの理解しか出来ない」等と発言する人が、客観的な判断を下せるとはとても思えません。これは恣意的な規制を正当化するためだけの改正案です。
もしかすると、誰かが次の都議選で出馬して、青少年健全育成条例を緩和すると公約を立てると、トップ当選するのかもしれません。

コミック10社会の英断

コミック10社会の動きはかなり大きな動きになってきましたね。コミック10社会として、「東京国際アニメフェア2011への協力、参加の断固拒否」です。参加の取り止めではありません。さらに強い口調で、参加だけではなく、協力も拒否しています。これは大英断です。この英断により、コミック10社会の持つコンテンツのことごとくが、東京国際アニメフェアで上映不能になる可能性がきわめて高くなりました。前出の通り、コミック10社会の企業は個別にアニメ制作会社にも不参加を要請しているはずで、作品の上映が出来なくなる事で参加を取りやめにする制作会社もでてきそうです。また、今回の件で、都の行うすべてのイベントに対して、協力や参加が拒否される可能性もでています。とは言え、制作会社やゲーム、事業者連盟等からは未だ具体的な動きがありませんが、大手の企業が一社でも不参加、あるいは拒絶の発表を行ったら、あとは雪崩を打った様になるんじゃないかと思います。例えば、規模から言えばバンダイ/バンダイビジュアル/バンダイナムコゲームス、東映/東映アニメーション/東映ビデオ、あるいは在京のテレビ局のうち一社でも動きを見せれば、開催は致命的と言えるでしょう。また、自分たちでも声を出す事が大事だと思います。

「私は東京国際アニメフェア2011には行きません」

一人一人がこう書いて行く事で、少しでも力になるんじゃないかと思います。

「私はコミック10社会の大英断を支持します」

でもいいかもしれません。何もしないで規制されて行くよりも、少しでも抵抗し、足掻いてみたいです。多分、東京国際アニメフェア2011は、石原慎太郎都知事の実質的な最後の晴れ舞台のはずで、このあとの4月に行われる都知事選には不出馬を表明しているはずです。その最後の晴れ舞台が、斯様に大失敗に終わる事が確実視されてきた訳です。

2010年12月10日金曜日

戦前教育に逆戻りだ

戦前教育への逆戻りが、かなりの確率になってきています。都議会民主党にメールを送ると、SPAMメールの数が極端に上がるのは、そういう事だったのかもしれません。
東京国際アニメフェアに角川書店が反旗を翻したのは既報の通りですが、既に関連するアニメ制作会社などには参加取りやめの打診が言っている様です。また、これに同調するかの様に動き出したのが集英社。やはり関連作品のアニメ制作会社に出展取りやめの打診をしているそうですし、小学館及び講談社にも「概ね賛同いただいている」とした文書をコミック10社会に提出している様です。集英社そのものは東京国際アニメフェアの実行委員には名を連ねていますが、実際には出展していないので、アニメ制作会社を通じて意思を表すつもりの様です。もしも、小学館や講談社を始めとしたコミック10社会と、その関連作品のアニメ版を制作している企業が出展を取りやめると、ちょっと面白い事になるかもしれません。出展企業はまだ公表されていませんが、実行委員として名を連ねている企業で見ると、マジに半数以上がこれらの反旗を翻した企業と付き合いがある訳ですよ。現在の動きは出版社側に限定されていますが、この先に事業者連盟として名を挙げているアニメーション事業者協会/一般社団法人日本音声製作者連盟/一般社団法人日本動画協会/協同組合日本俳優連合/社団法人日本漫画家協会等がどう動くか、実際のアニメ制作会社の動き等に注目していたいと思います。ちなみに、今回はゲームも槍玉に挙がってますので、バンダイナムコ/コナミエンターテイメントの動きも楽しみです。
一方的に悪と決めつけて、話も聞かない様な輩が実行委員長として君臨している訳ですから、出版社/アニメ制作会社/ゲーム制作会社/事業者連盟等は参加を保留あるいは取り止めを検討してもいいと思ってます。ってか、むしろやってください。ただし、単に参加取り止めでは面白みもありません。そこで、出展を取りやめた企業あるいはコミック10社会が中心になって、同日に別会場で合同プライベートショーを開催してもいいのではないでしょうか?

2010年12月8日水曜日

運用の疑問

一般的な話ですが、何かを実行しようとしたときのフローチャートって、大雑把にではありますが、たいていはこういう風になるんじゃないでしょうか?

  1. 企画立案
  2. 企画内容評価
  3. 実施
  4. 達成度評価

つまり、最初に目的に沿った企画を出して、その内容が評価されて「イケる」と言う判断になれば、実際にそれを実行に回す訳です。ただし、最終的に当初の目的に対する達成度の評価がなされて、それが成功したのかどうかと言う最終的な判断になります。その結果は、次の企画にフィードバックされて行く訳です。達成度の評価と言うのは、客観的に企画が成功だったのかどうかと言う評価を下す訳で、もっと俗な言葉に代えれば「反省」になりますか。つまり、「この企画を実行した結果、昨年同期比で10%の売り上げ増」と言う具体的かつ客観的な評価を下して、次の企画へと繋いで行く訳です。これを青少年健全育成条例に当てはめてみると、実は4の項目がすっぽりと抜け落ちている事が分かります。具体的かつ客観的な評価が一切ない状態で次の企画が開始されるため、企画の正否の如何を問わず、企画立案を行なう者の独りよがりな発想で次の企画が進められる事になります。結果はご存知の通りで、この半年の間で立案された条例改悪案はすべて規制/取り締まりを前提として、どんどん厳しい内容に変わって行きました。次にくるのは、実写が規制対象にはいるとか、すべての犯罪行為が規制対象になるとかでしょう。条例に関して、この達成度評価を行う組織の成立と実施、及び中長期にわたる具体的な検証が必要になるはずなのですが、その点については条例には含まれていない事が既におかしいんですけど。規制派の人達にとっては、そんな組織があるのは邪魔になるだけなので、組み込まれないと思いますけどね。これが無い以上、改悪案はさらに厳しい内容になるでしょうし、この国はダメになって行く一方でしょう。
そもそも、都知事が差別的発言を繰り返して恥じないところがおかしいです。

差別的発言を隠さない人達

都知事の石原慎太郎と言い、副知事の猪瀬直樹といい、どうして規制にまわる人々はこうも差別的発言を繰り返して恥じる事がないのだろう?自分の意見と異なる者を劣る者、異常者と言う捉え方をするあなた方は、本当に優れた人なんですか?それとも、単に頭が硬直しているだけの老害なんですか?差別的発言を繰り返して恥じ入る事のない者が、公的機関の長として君臨している事は、果たして青少年の健全な育成に対して正しい事なのでしょうか?また、健全な育成のためには規制以外の手段がとれないんでしょうか?そんな事はないと思います。副知事って、漫画原作をやったり、コミック関連団体の元理事だったりしてますよね。それが読者を異常者と言い切る様な発言をするのは、あなたが原作を担当した作品を貶めてはいませんか?
ここのところ、いろいろと面白い話題がでていますが、特に面白かったのはTwitterの有吉弘行さんの「チンコたたなくなった腹いせに漫画を悪者にするのは辞めてください」とか、ヒラコーこと平野耕太さんの発言とか、東京国際アニメフェスに角川書店が不参加を決めたとか。特に角川書店は大英断だったと思います。そもそも東京国際アニメフェスティバルは都の主催によるものなので、ここに一方的に悪者に仕立て上げられようとしている会社が参加するのは、逆におかしな話なのかもしれません。できれば、昨年までに参加していたすべての企業が東京国際アニメフェスをボイコットして、共同でプライベートショーを展開した方がいいのではないかと思いますね。下手すれば、作品中のパンチラどころか、ミニスカでさえ規制されかねないですよ。東京国際アニメフェスでは。
彼の独裁者達は、現代の日本に戦前から戦中にかけて実際に行なわれた一方的な価値観の押しつけと言う思想統制を、現代によみがえらせよとしています。これがどれだけ馬鹿げた事なのか、もう一度考えて欲しいです。ダメかもしれませんが、それでも抵抗は続けます。これは私たちのリアル図書館戦争か、第二次ハレンチ大戦争なのですから。