2011年1月27日木曜日

東京国際アニメフェア失速

東京国際アニメフェア2011に関する情報がでてきていますが、大手マスコミが一様に被害を最小限度にとどめようと分かりにくい報道をしています。まぁ、この大手マスコミ各社が諸悪の根源のひとつである事は、青少年健全育成条例改悪案を一様に「性描写漫画規制」としか表現していない事でも明らかですけれど。この辺り、テレビ局の視聴率が下がり、新聞の売り上げが減少している現実と無関係ではありますまい。そして、そのテレビ局が出展しているのが東京国際アニメフェア、出展してないのがアニメコンテンツエキスポと言う訳です。テレ東がアニメコンテンツエキスポに出展したら面白いのに。
で、東京国際アニメフェア2011ですが、今回の騒動の結果、現時点での出展状況は以下の様になっています。

出展社数:244社(2010年実績) 153社(2011年予定) →91社/37%減
小間数:615(2010年実績) 491(2011年予定) →124/20%減

大手マスコミが2割減として報道しているのは小間数であって、出展社数ではありません。小間数にはステージや商談場所等含まれているため、見かけ上の減少数が少なく見えるのでしょう。で、当然ですが、約4割減と発表するのと、2割減とするのとでは受ける印象が大幅に違いますから、「性描写漫画規制」を推進する大手新聞社等は「2割減」をとります。雑誌やWEB系のニュースサイトでは「4割減」とします。その方がセンセーショナルに見えますから。
重要なのは、展示できるコンテンツがどれだけあるかと言う事なのですが、かなり有名なTAF2011の関連画像を見るとこんな感じ。

有名どころはほぼ壊滅状態で、これでは出展しても展示できないと言うものが非常に多くなる訳で、出展する意味も、甲斐も、価値もないと言う事になります。海外企業が半分如何に激減したのも、こんな状況ではまともな商談ができないと言う判断からでしょう。開催委員会はTAF2011の開催をうたっていますが、多分パブリックデーは閑散とした状況でしょう。だって、ビッグサイトに行ってもドッチラケな展示しかないでしょうから。出展する企業も予算や規模の縮小を検討しているのではないかと。
忘れてはいけないのは、この状況をもたらしたものが何かと言う事です。そもそも、事の発端になったのは東京都青少年健全育成条例改悪案が可決された事で、角川書店がアニメコンテンツエキスポを開催する事になったのもそれに対する抗議からです。いろんな意見があるでしょうが、抗議の規模と言う意味合いでは、このアニメコンテンツエキスポを応援したいと思っています。たとえ、石原が全く気にしなかったとしても。